梅雨のドライブ中のスリップ事故予防対策
梅雨のドライブ中のスリップ事故予防対策
いよいよ毎年の事ですが、梅雨がやってきますね。
雨が降ると路面が滑りやすくなり、スリップによる交通事故が発生しやすい時期でもあります。スリップ事故を防ぐ安全運転が必要な季節となります。
今回は
1.スリップ事故の原因
2.スリップ事故の発生状況
3.スリップ事故を防ぐ方法
スリップ事故の予防と対策を記載していきたいと思います
まず、梅雨シーズンは、雨や湿度の高さから道路が滑りやすくスリップ事故が発生しやすくなります。スリップ事故を防ぐ為には、通常時よりも安全運転が必須です。
スリップ事故に備えて、定期的に運転する前にタイヤの空気圧・溝の確認、また、ブレーキ・ワイパーの点検を行っておくことは大切な予防対策となります。
スリップ事故の原因
梅雨のドライブ中は、雨の影響で滑りやすい路面が多くなります。なのでスリップ事故の注意が必要です。
1.車のタイヤの摩耗具合をこまめにチェックすること
2.路面状況に合わせたスピードで運転すること
3.雨が止んだ後でも路面が滑りやすい場合があるため、油断は禁物であること
特に注意しなくてはならない原因として、車両の過負荷があります。
過積載や過速走行、過剰な急加速や急制動など、車に負荷をかける運転がスリップ事故の原因となります。
また車種によって搭載されている安全装備が異なることがあるので、運転前にマニュアルを確認することも重要です。
予防対策
梅雨のドライブでは、道路が濡れています。急な加速やハンドル操作を行わないように気を付けましょう。
前方の車両や歩行者などの動きも予測しずらくなります。その為、余裕を持った運転をしましょう。対向車や隣を通る車両、人がいる場合はスピードを抑えましょう。
車がスリップする主な原因
主な原因としては、
「水分の上に乗ることでタイヤが浮き上がってしまう」、
「雨により路面に砂や埃、土などが浮かび上がり滑りやすくなる」
つまり
『水の膜や砂・雪・氷、埃、土、砂利、草などによってグリップ性能が低下』
教習所でも
「ハイドロプレーニング現象」というものを勉強した記憶有りませんか?
摩擦抵抗の少ない水(その他)の上にタイヤが完全に浮いてしまい操作不能になってしまう現象です。
雪道や凍結した路面でのスリップも原理は同じで、摩擦係数の少ない雪や氷に乗り上げることでタイヤがグリップを失ってスリップしてしまいます。
もちろんタイヤの劣化も大きな原因です。
また、運転技術(ハンドル・アクセルワーク)・車両整備不良も原因となります。
スリップ事故に遭ってしまった場合
・パニックにならずに正しい対処法をとることが大切
・車をコントロールしようとして舵を切りすぎたりしないこと
・急ブレーキを踏まないこと
・スピードを緩め、ペダルから足を離してコントロールをやめること。
極端に言えば、「余計なことをしない・何もしない」ことが有効とされています。
スリップしている状況は、タイヤが本来持っているグリップ性能を失っている状態なので、
この状態からどれだけ早く抜け出せるかが重要になります。
焦ってあれこれすることで、回復を遅らせてしまうことが大きな事故に原因になったりします。
例えば、アクセルを踏んでしまったり、ハンドルを急に操作したりというのは間違った対応方法です。
ブレーキを踏みながらハンドルで走行レーンを維持するというのが適切な方法ですが、
ABSが搭載されていない場合は「複数回に分けて小刻みにブレーキング」をしていくことで、グリップを取り戻す場合がありますが、ポンピングブレーキ技術や車両状態によることも大きく関係します。
いくら運転に気をつけても、スリップを完全に防ぐことは出来ません。
リスクを減らすことは出来るかもしれませんが、絶対にスリップしないということは不可能と言えるでしょう。
万が一、タイヤがスリップしてしまった場合には、「焦ってハンドルやペダル操作で立て直そうとしない」というのが重要です。
急な状況に対応することは簡単ではありません。誰もが焦ってしまいます。
しかし滑ってしまったものはどうしようもないので、「タイヤの摩擦力を回復させる」対応方法を慌てずにとること!
スリップ状態になった時は、『あせらず・あわてず・なにもしない』そしてグリップ力を回復に努める事が大切です。
スリップ事故の発生状況
国土交通省の調べだと
- 北海道が最もスリップ事故が多く、123件発生している。
- 東京都と神奈川県は78件で同じくらいの発生件数である。
- 沖縄県が最もスリップ事故が少なく、56件しか発生していない。
となっています。
スリップ事故を防ぐ方法
梅雨のドライブは、路面が滑りやすいためスリップ事故に遭いやすくなります。そこで、スリップ事故を防ぐためには、スピードを抑えることが大切です。特にカーブや急ブレーキをかける箇所では、十分に注意しましょう。
また、車両のメンテナンスも怠らないことが重要です。タイヤの溝が十分あるか、ワイパーが正常に作動しているかなど、チェックしておきましょう。それに加えて、タイヤに適した空気圧であることもチェック!
車がスリップした場合の運転方法
スリップの種類(アンダーステアまたはオーバーステア)によって異なりますが、一般的な運転技術での対処法
A.アンダーステア(前輪のスリップ)の場合
状況は車が曲がりたい方向に曲がらず、直進しようとする。
1.アクセルをゆっくり戻す
前輪のグリップを回復させるために、アクセルをゆっくり戻します。急にアクセルを戻すとバランスを崩す可能性があるので注意します。
2.ハンドルの角度を少し戻す
ハンドルを切りすぎている場合は、少し戻してタイヤが再びグリップするのを助けます。
3.ブレーキは踏まない
急ブレーキをかけるとさらにコントロールを失う可能性があるため、ブレーキは踏まないようにします。
B.オーバーステア(後輪のスリップ)の場合
状況は車の後部がスリップし、車が曲がりすぎる。
1.アクセルをゆっくり戻す
後輪のグリップを回復させるために、アクセルをゆっくり戻します。
2.カウンターステアを行う
車の後部が滑る方向にハンドルを切ります。例えば、後部が右に滑る場合は、ハンドルを右に切ります。滑りが収まったら、ハンドルを直します。
3.ブレーキは踏まない
こちらも急ブレーキをかけるとスリップが悪化する可能性があるため、ブレーキは踏まないようにします。
A.B共通の注意点
1.冷静になる
パニックにならず、冷静に対処することが最も重要。
2.ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)搭載車では、ブレーキを強く踏み続けることでABSが自動的にブレーキ圧を調整してくれます。ABSがない場合はポンピングブレーキを使用します。
3.速度調整
スリップが起こりやすい状況では速度を控えめにし、車間距離を十分に取ります。
4.適切なタイヤの使用
冬季にはスタッドレスタイヤやチェーンを使用し、タイヤの状態を定期的にチェックします。
5.車のメンテナンス:
ブレーキやタイヤ、サスペンションの定期的なメンテナンスを行い、車の性能を最適に保ちます。
6.上記運転技術は、日常ドライブ時に多用する事がないので、イニシャルDとかの漫画のように一般のドライバーが、突然やる事は難しい技術となります。
まとめ
スリップは誰にでも起こり得る状況ですが、正しい予防準備と対処法を知っていれば、スリップ事故を未然に防ぐことができます。
また天気予報を確認して出発することも有効です。降水確率が高い場合や雷雨の予想がある場合などは、運転を控えるか、できるだけ安全なルートでの移動を心がけましょう。
梅雨の雨や最近多いゲリラ豪雨、スリップ事故を起こさないように気をつけましょう!