車が急にバックしてぶつけられた!加害者に文句言われた!本当に私が悪いの?
バック事故
バック事故は、自分が停止中もしくは徐行進行中、通常進行中に、前方の車又は、側道等から、車がバック後退時の後方不注意が原因で、衝突する交通事故で、『逆追突事故』『後突事故』といいます。
車両には近年バックモニター付きが増加傾向なのですが、なぜか発生頻度の高い交通事故です。比較的軽微な物損事故になるケースが多いですが、気がつかないでバックを続けてしまい、物損事故では済まず大きな人身事故になる事もあります
バック事故の場合、加害者が被害者側に過失があるというケースも発生し、バックでぶつけられた側としては、納得がいかない場合も多くあります。
どのようなケースに被害者側にも過失があるとみなされるのか、過失割合はどうなるのかを調べてご紹介したいと思います。
バック事故の過失割合
いつくかのバック事故の過失割合判例をご紹介致しますが、あくまでも過失割合を決めるのは、裁判所です。
納得いかない時は、しっかりと弁護士に相談するようにして下さい。
- 自車が停車中、バックしてきた車にぶつけられた場合
自車:相手方=0:100
- 自車が徐行中、バックしてきた車にぶつけられた場合
自車:相手方=0~30:70~100
- 自車が公道を直進中、脇道(側道や駐車場)からバックしてきた車にぶつけられた場合
自車:相手方=20:80
- 自転車や歩行者がバックしてきた車にぶつけられた場合
自転車や歩行者:相手方=0~10:90
なぜ加害者は主張を後から変えたりするのか?
相手車両がバックで来ることが予見できたのにも関わらず、停止、徐行で直進していても停止してクラクション等で教えてくれなかったなどを、少しでも自分の過失を少なく考えたりすると、交通事故の自己的有利変換で主張を変えてくることが多くあります。
つまり少しでも自分の過失を下げて、過失割合を変更したいからという事になります。
加害者の変える主張例は?
1.事故状況について現場検証でウソの証言
自車が停車していたのに「動いていた」・「徐行していなかった」・「急に後ろに来た」など、加害者側がウソをつく
反論は、ドライブレコーダー提出・目撃者等確保を行い証拠を示して反論すること。
※今の世の中では、ドライブレコーダーや駐車場内の監視カメラの録画などが有利な証拠となります。
2.クラクションを鳴らさないのが悪いと被害者のせいにする
被害者側から「クラクションで警告してくれれば、気づいたのに」と言われ、「クラクションで警告する義務を怠った」という利己的な主張をされる加害者もいます。
警告する余裕があったのにクラクションで警告しなかった場合は、加害者の主張するように被害者にも過失があるとみなされるケースがある為、このような主張を言われる方もいますが、クラクションで警告する間もなくバックで当てられた場合、加害者の主張は通りません。
こちらもドライブレコーダーや監視カメラの記録での事実確認があれば対策出来ます。
3.車(バイク)が見えなかったと被害者の車両の位置のせいにする
加害者から「車が見えなかった」と言われる場合があります。本当に見えなかったかもしれませんが、被害者には関係ありません。多くの場合が言い訳であり、被害者に過失を求める性質のものではないので気にする必要は全くないと思います。
4.停車ではなく徐行していたと主張される
バックしてきた車にぶつけられた時に、被害者側の車が完全に停車していたわけではなく、徐行していたと主張されることがあります。
このような言い訳は、被害者側に一定の過失割合を発生させ、少しでも自分の過失割合が100%からダウンさせたいからでしかない話です。
これもドライブレコーダーが、ぶつけられた時の状況を客観的に証明する証拠となります。
また、近くに目撃者がいるなら、その人に証言をお願いできるように連絡先などを控えておいた方がさらに心配事が無くなります。
4.停車位置に非があると主張される
バックしてきた車にぶつけられた場合に、被害者側の車の停止していた場所が悪いと言われることがあります。駐車禁止・停車禁止の場所に停車していたといった内容です。
基本的に、運転中に停車していた車には過失割合は発生しませんが、本来の停車位置ではない場所に停車していた車の場合、加害者側の過失割合は軽減される事になりますので、このような場合は、加害者の主張通りの内容であれば、加害者側の主張が認められる場合があります。過失割合が被害者にも発生する事になります。
- 駐車場内での事故の場合
・駐車場枠をはみ出していたケース
被害者側としては、仮に駐車場の枠からはみ出ていたとしても、他の車の邪魔になるような停め方はしていないといった主張をするように防御しましょう。
・被害者側が進行方向を守っていなかったケース
加害者側が被害者側の車が進行方向を守っていなかった時、駐車場によっては通路が狭いために、車両の進行方向を一方向に制限していることがあり、その指示に従っていなかったという場合は、駐車場内でその進行方向指示に従う必要があります。
加害者側の主張が正しいものであれば、加害者側の過失割合は軽減され、被害者側にも一定の過失割合が発生してしまいます。
もし被害者側が進行方向を守っており、一切の非がない場合は、ドライブレコーダーの映像が大切となります。
6.駐車場でのバック事故で当て逃げ
駐車場でのトラブルで多いのは、駐車中の車にぶつけた車が、そのまま逃げてしまう当て逃げがあります。買い物等で不在の時、ぶつけた方が全面的に悪くのですが、被害者側の車に乗っていた人や目撃者がいない場合、そのまま逃走されてしまう事が多くあります。また、ドアで側面を傷つけられた時も同様ですが、どちらにしても、すぐに警察を呼び事故届(被害届)を作成してもらいましょう。被害届を提出していないと、保険会社は保険金を支払ってくれないケースがあります。できるだけ速やかに警察に届け出るようにしましょう。
被害の大きさでは、ドライブレコーダー・店内監視カメラも当て逃げ犯人を見つける証拠ともなりますので、店舗等の駐車場の場合はカメラも確認して協力を求める事も大切です。
まとめ
バック交通事故は、基本的には、加害者100:被害者0となりますが、交通事故のケースによっては、過失が発生してしまう事もあります。その時にトラブルにならないようにする為には、ドライブレコーダーは確かな証拠となります。
自分と愛車を守る為にも、装備しておくことが大切です。
まさか?なんで?ここでバックして来るの?がバック事故です。
追突事故や交差点事故だけが交通事故ではありませんので皆様いつでもクラクションを鳴らす準備は忘れずに。。。